ダーウィンの日記1834年1月4日 [ダーウィンの日記(II)]
ダーウィンの日記(パタゴニア; ポート・デザイアからポート・セント・ジュリアンへ)
[日記仮訳]
(1834年1月)4日
アドヴェンチャー[注]がまだ外洋に出る準備が出来ていないので、艦長は[ビーグル号だけで]ポート・セント・ジュリアンまで110海里[203.9km]ほど南下しながら、その中間の海岸のいくらかを測量することに決めた。
[注] ビーグル号による測量を補助するスクーナー。
私たちは湾から強い潮流に乗って出た。これは追潮を利用して狭い瀬戸を風上に向かって進む場合の、バック・アンド・フィル[注]と呼ばれる特別の技法で、厄介な操作である。
[注] 原文では"backing and filling"。
峡部を通り過ぎてから帆を増した。数分すると、私たちはかなり強く岩にぶつかった。引き潮であったが、幸いにしてもう2度ぶつかっただけで乗り越えた。前回の航海でビーグル号は夜にこの同じ岩に衝突したのだという風に今は考えられている。頂点部分がとても小さく、翌日にはどう努力しても見つからなかったものだ。どちらの場合においてもビーグル号は本質的な損害を被ってはいない。これには乗っている者全員が感謝すべきだ。
夜、海岸から離れた所に投錨した。
[地図] ポート・デザイア(プエルト・デセアド)の位置概略..
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[天候]1834年1月4日正午の天候:
北東の風、風力4、青空、雲、気温華氏60度(摂氏15.6度)、水温華氏51度(摂氏10.6度)。
[参考画像] ポート・デザイアの湾..
出典: http://www.panoramio.com/photo/14901262
[日記原文]
4th
The Adventure, not being ready for sea, the Captain determined to run down to Port St Julians about 110 miles to the South & to survey some of the intermediate coast. — We floated with a strong tide out of harbor; it is called backing & filling from a particular manner of sailing the vessel & is a ticklish operation. — Having passed the narrows, made sail: in a few minutes we struck rather heavily on a rock; — the tide was ebbing, but with good fortune she struck only twice more & then went over. — The Beagle, in her last voyage, struck in the night & as is now supposed, on the same rock, — the summit is so small that the next day it could not be found by any efforts. — On both occasions the Beagle has received no essential damage; for the which all in her ought to be grateful. — At night we anchored off the coast. —
["ダーウィンの日記(II)"について]
ここで扱っているのはダーウィンがビーグル号で航海に出ている時期の日記の1832年9月15日以降の記事です。訳文は私的な研究目的に供するだけの仮のものです。普通は全文を訳します。
[日記原典] Charles Darwin's Beagle Diary ed. by R.D.Keynes, Cambridge U.P., 1988.
ダーウィンの日記の1831年10月24日から1832年9月14日までの分はアーカイヴ的に"ダーウィンの日記(I)"として次のところにあります..
http://saltyfumi.blog.so-net.ne.jp/ (トップページ;すなわち1832年9月14日分)
http://saltyfumi.blog.so-net.ne.jp/1831--12-16_0 (日記の冒頭部;前書き)
[日記仮訳]
(1834年1月)4日
アドヴェンチャー[注]がまだ外洋に出る準備が出来ていないので、艦長は[ビーグル号だけで]ポート・セント・ジュリアンまで110海里[203.9km]ほど南下しながら、その中間の海岸のいくらかを測量することに決めた。
[注] ビーグル号による測量を補助するスクーナー。
私たちは湾から強い潮流に乗って出た。これは追潮を利用して狭い瀬戸を風上に向かって進む場合の、バック・アンド・フィル[注]と呼ばれる特別の技法で、厄介な操作である。
[注] 原文では"backing and filling"。
峡部を通り過ぎてから帆を増した。数分すると、私たちはかなり強く岩にぶつかった。引き潮であったが、幸いにしてもう2度ぶつかっただけで乗り越えた。前回の航海でビーグル号は夜にこの同じ岩に衝突したのだという風に今は考えられている。頂点部分がとても小さく、翌日にはどう努力しても見つからなかったものだ。どちらの場合においてもビーグル号は本質的な損害を被ってはいない。これには乗っている者全員が感謝すべきだ。
夜、海岸から離れた所に投錨した。
[地図] ポート・デザイア(プエルト・デセアド)の位置概略..
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[天候]1834年1月4日正午の天候:
北東の風、風力4、青空、雲、気温華氏60度(摂氏15.6度)、水温華氏51度(摂氏10.6度)。
[参考画像] ポート・デザイアの湾..
出典: http://www.panoramio.com/photo/14901262
[日記原文]
4th
The Adventure, not being ready for sea, the Captain determined to run down to Port St Julians about 110 miles to the South & to survey some of the intermediate coast. — We floated with a strong tide out of harbor; it is called backing & filling from a particular manner of sailing the vessel & is a ticklish operation. — Having passed the narrows, made sail: in a few minutes we struck rather heavily on a rock; — the tide was ebbing, but with good fortune she struck only twice more & then went over. — The Beagle, in her last voyage, struck in the night & as is now supposed, on the same rock, — the summit is so small that the next day it could not be found by any efforts. — On both occasions the Beagle has received no essential damage; for the which all in her ought to be grateful. — At night we anchored off the coast. —
["ダーウィンの日記(II)"について]
ここで扱っているのはダーウィンがビーグル号で航海に出ている時期の日記の1832年9月15日以降の記事です。訳文は私的な研究目的に供するだけの仮のものです。普通は全文を訳します。
[日記原典] Charles Darwin's Beagle Diary ed. by R.D.Keynes, Cambridge U.P., 1988.
ダーウィンの日記の1831年10月24日から1832年9月14日までの分はアーカイヴ的に"ダーウィンの日記(I)"として次のところにあります..
http://saltyfumi.blog.so-net.ne.jp/ (トップページ;すなわち1832年9月14日分)
http://saltyfumi.blog.so-net.ne.jp/1831--12-16_0 (日記の冒頭部;前書き)
いつもご訪問ありがとうございます
楽しい記事を拝見させて頂きありがとうございます
by やまがたん (2009-01-26 23:56)
やまがたん さん..
ありがとうございます。またよろしくお願いします。
by さとふみ (2009-01-27 08:08)